2017-09-23

ペリゴールのかご「ブイリクー」を訪ねて

ニットデザイナー三國万里子さんのセレクトで、
このほど「Miknits」から発売となりました
「フランス ペリゴール地方のかご」。

製作を依頼した作り手のフィリップさんにお会いするため、
この夏、ペリゴール地方に足を運んできました。


フランス南西部に位置するペリゴール地方は、多くの自然が残る
美しい地域。フォアグラ、ワイン、それからセップ茸が採れる
ことでも知られた、美食の地でもあります。

郊外に広がるブドウ畑

そのペリゴール地方に伝わるのが、フランス南部の方言で
「Bouirycou」(ブイリクー)と呼ばれるかご。


ヨーロッパの一般的なかごの作りとはまったく異なる、
独特の技法と構造が特徴です。

どこからどう伝わったのかは不明だそうですが、1900年代の初頭には
すでにこの地域でひろく使われていて、150人以上もの作り手が
いた時期もあったそう!

農作物の収穫や運搬に欠かせない道具として使われたほか、
家庭では洗濯かごや、食器の収納用に。
マルシェでの買い出しにも、お店やさんの店先でも、これ以外の
かごを見かけることはないくらい、身近に使われていたそうです。

地元のマルシェをのぞいたら、やっぱりありました!



製作をおねがいしているフィリップさんの工房にお邪魔してきました。

晴れの日は、広々とした中庭が仕事場。

ブドウ農園を営む両親のもとで、かごに囲まれて育った
フィリップさんにとっても、ブイリクーは幼いころの思い出の
欠かせない一部。

その技を継承する人がいないことを残念に思い、ならば自分が、と
40歳を過ぎてからかご作りの仕事を始めたそうです。

作り始めたとき、地元の作り手たちはすでにみな高齢で、直接教えて
もらうことはできず、実物のかごを見ながらひとりで学ぶしか
ありませんでした。技術書や資料などもないため、習得までには
とても時間がかかったよ、と話してくださいました。



<ブイリクーを作る>

素材のヤナギは、収穫ののち半年以上は干して、芯までしっかりと
乾燥させます。

ブイリクーは普通、皮付きの枝で編みますが、今回は特別に
表皮をむいた白い枝をつかったかごをお願いしました。

皮をむくための機械はあるものの、半分は手作業。
かなりの時間と手間を要する工程です。

編む工程を最初から見せていただきました。
真ん中からスタートして、渦巻き状に編んでいきます。



一目編むたびに、毎度ひっくり返して、裏側からもかならず編み目を
チェックされていたのには驚きました。


仕上げの縁の部分は、3重にまくのがフィリップさん流。


枝の次ぎ方、切り方などなど、美しく仕上げるための細かな工夫が
随所にこらされていることがよくわかりました。


時代は変わり、今、伝統的な技を受け継ぎこの地で製作を行っている
作り手はフィリップさんを含め数人ほどに。

とはいえ、フランスでは今も広く知られ、愛用者も多いペリゴールのかご。
日本の皆さまにも愛されるかごとして、これからも作られ続けていくことを
願っています!



◆ほぼ日ストア「Miknits ペリゴール地方のかご」のページはこちらから。


2017-09-21

三國万里子さんのお店『Miknits』で、ペリゴールの白いかご販売中です!

ニットデザイナーとして活躍されている三國万里子さんの店
Miknits(ミクニッツ)」にて、フランス・ペリゴール地方に伝わる
白色のバスケットが発売開始となりました!

「毛糸を入れておくのによいかごを」ということで、当店に足を運んで
くださった三國さん。
その目にとまったのは、フランスの南西部・ペリゴール地方に伝わる
うず巻き模様が特徴的なバスケットでした。


写真:白川青史(ほぼ日刊イトイ新聞「Miknits」より

三國さんからは、このようなコメントが寄せられています。

「もともと、国立のカゴアミドリさんの
お店でこのかごを見つけて、
形がとてもいいなと思ったんです。
ただ、私が見つけたかごは、
ヤナギの木をそのまま使っていたので、
オリーブグリーンのような色だったのですが、
Miknitsには白っぽい
色のほうが合うなぁと思って、
カゴアミドリさんにお願いして、
皮を剥く工程をとくべつに加えてもらいました。
毛糸や針はもちろん、
編みかけのものを入れておいても
サマになると思います」

フランス国内でも希少となりつつあるペリゴールのかご。
白いヤナギの特別仕様は、ほぼ日ストア「Miknits 2017」にて
ご購入いただけます。

ぜひご覧ください!



2017-09-10

ブロールさんの「白樺のかご展」10月18日(水)-10月29日(日)

来月10月は、スウェーデン在住の白樺のかご作家
Bror (ブロール)さんをお招きした展示販売イベントを行います。



シンプルなパンかごからオーナメント、おでかけの手提げかごまで、
スウェーデンの暮らしに息づく白樺のかごの魅力をぜひご覧ください。



会期中は、Brorさんによるワークショップも開催予定です。
(詳細は、10月上旬頃にお知らせできる予定です)


ぜひご期待ください!


2017-09-07

10/7(火)「かごイチ」は、鹿沼の『きびがら工房』さんに出店いただきます!

次回の「かごイチ」は、10月7日(土)の開催です。

今回出店いただくのは、栃木県鹿沼市に伝わる「鹿沼箒」の職人として
活躍されている『きびがら工房』丸山早苗さんをお招きします!


丸山さんは、栃木県の伝統工芸品である鹿沼箒に加え、
貴重なほうき草を余すことなく使えるようにと、先代である
師匠が考案した郷土玩具「きびがら細工」の制作も行っています。

きびがら細工は、十二支をモチーフにした手のひらサイズの
かわいい置き物。動物たちのいきいきとした姿と、ユーモラスな表情が
印象的で、毎年、新年のお飾りとして利用する方も多いそうです。


製品づくりだけではなく、地元の信頼できる農家さんとともに、
無農薬・無化学肥料でのほうき草の栽培にも取り組む日々。


受け継いだ土地と伝統工芸とのつながりを大切にし、次の世代に
よりよい環境を残そうと、目標をもって活動をつづける丸山さんの
『きびがら細工』に、ぜひ会いにいらしてください。

☆☆ かごイチ vol.7  ☆☆
【マーケット】
出店者   :「きびがら工房」丸山早苗さん
日時    : 10月7日(土) 10:30~17:00
販売製品: きびがら細工・小箒
           ※長箒の販売はございません。

【トークイベント】
日 時: 10月7日(土) 18:00~19:00
参加費: 300円(お茶とお菓子付き)
お申込:電話またはメールにて、お名前とお電話番号をお知らせください
     電話: 042-505-6563
     メール:  info(*)kagoami.com  ※(*)を@マークに変更してください

2017-09-04

『かごイチ』カンボジアのかご「moily」の販売&トークイベントが終了しました

秋の気配をぐっと近くに感じるようになった9月の2日目、
6回目となる『かごイチ』を開催しました。


今回のゲスト出店者は、カンボジアの小さなかごの村で、
日本に向けたかごの製作・販売をしている「moily」さん。


この日は代表の池宮聖実さんに、お住まいの滋賀県から国立まで
お越しいただきました。

定番のランドリーバスケットやトレイに加えて、新作の手提げかごや
現地の村々を巡って手配したという珍しい竹かごなど、たくさんの
製品が並びました。

また閉店後のトークイベントでは「moily」を立ち上げるまで、そして
今日までの歩みを、いろいろなエピソードとともに楽しく聞かせて
いただきました。

池宮さんが、この仕事をはじめたそもそもの土台には、大学生のときに
はじめて訪れたカンボジアでの経験があったそうです。

「貧しい人の役に立ちたい!」との思いで途上国でのボランティアツアーに
参加した池宮さん。長く悲しい内戦の歴史をもち、地雷も多く残るという
カンボジアはどれほど悲壮な雰囲気の国なのだろうと想像していたものの、
訪問先で出会った人々はみな明るくて人懐っこく、旅行者である自分に
やさしく声を掛けてきてくれることにとても感動したそう。
経済的にはとても貧しいかもしれないけれど、日本の暮らしの中で
感じる幸せとは全く異なる、もっと本質的な感覚の幸せの存在について
学んだそうです。

当時、学校の先生になるための勉強を続けていた池宮さんは、
「これまで学んできたことは何だったのだろう・・・、このままでは
本当に大切なことを教えられない教師になってしまうかもしれない。。。」
との思いからその年の教員試験は見送り、アジア・アフリカ・中東・南米
など、日本にあまり情報が入ってこない国の人々の暮らしの実情に
触れようと、世界16カ国を巡る旅に出発しました。


この旅での様々な経験を通じて「何かしてあげる」一方的な支援ではなく、
お互い共通の目標を持って問題の解決を目指す「ビジネス」を立ち上げたいと
思うようになったといいます。

その後、2014年に再びカンボジアを訪れたときにはじめて、人々の暮らしに
身近な手仕事である「かご」の存在に目を引かれます。
古くから人々の生活に不可欠だったかごはとても丈夫。そのままの状態で
日本で販売するのはむずかしいけれど、デザインや形をすこしアレンジ
することで、かご作りの技術を守りながら、地元の雇用につながる
ビジネスにつながるのでは! と思ったのが「moily」を立ち上げる
きっかけとなったそうです。

翌2015年に起業し、今年で三年目。
徐々に軌道にのりはじめましたが、小さなトラブルは今でも日常茶飯事。
事前に製作をお願いしていたはずの数に足りないことはよくあることで、
逆に30個だけ頼んだはずが、200個以上のかごが仕上がっていたことも!
「仕方ないから、すべて引き取ったんですよ~」と、大変なエピソードも
明るく笑って話していた池宮さんがとても印象的でした。

日頃当店でもご紹介しているmoilyさんのかごが、どのような人々の手で、
どのように作られ、どんな考えの人を通じて届くのか? とてもわかりやすく
伝わってきました。イベントに参加いただいた方の中にも、ソーシャル
ビジネスに関心のある方や、海外でのものづくりに実際に携わっている人も
いらっしゃって、とてもためになったという感想も聞くことができました。

まだ30代になったばかりの池宮さん、これからの活躍がとてもたのしみです!