2017-02-17

吉田佳道さんの「ささなみかご」

「つかいやすいものをていねいにつくりたい」とおだやかに話す
『竹の工芸 よしだ』
の吉田佳道さん。
やさしい笑顔がとても印象的な、長野・安曇野の
竹工芸家です。

吉田さんが竹細工の道に進もうと決めたのは、20代の半ばのころ。
まもなく、大分県・別府に居を移して4年ほどの修業期間を経たのち
自然豊かな長野の安曇野に工房を構えました。

清潔で整然とした工房

これまで、吉田さんが手掛けてきたのは、花を飾るための工芸品が中心
でしたが、
安曇野の豊かな自然に囲まれ暮らしながら、季節の花をかごに
いけて
新しいデザインを考えるうちに、ものを作ること、ものを使うことの
両方の楽しさに
気づいていったといいます。

そして、竹をもっと日常の暮らしに取り入れてほしいと考案したのが、
78年ほど前から製作をはじめた「ささなみかご」でした。

昔、銭湯などで使われていた籐製の脱衣かごのように、日本人にとって
どこか懐かしく、毎日の生活で身近に使えるかごを白い竹を使って
製作できないか? 当時お世話になっていたギャラリーのオーナーさんからの
提案がはじめのきっかけとなったそうです。


いろいろな地域の洗濯かごも参考に

しかし、弾力があって柔軟にかたちをかえやすい籐と、竹では性質が
全く異なります。素材の厚みや幅を微妙に調整するなど、試行錯誤を
繰り返しました。そして、
籐かごの職人さんが惜しみなくアドバイスを
してくれたり、表面に傷のない
良質の竹を提供して下さる竹材店さんが
いることも大きな力となり、ようやく製品化に至りました。


現在展開しているのは、食卓でパンかごとしてお使いいただける小さな
ものから、家族分の洗濯ものを収納できる大きなものまで全4サイズ。
いずれも、竹ひごの角を落とす面取りの作業がていねいに施され、
手当りやさしく仕上げられています。

白肌のうつくしさと、清潔感のあるシルエットはインテリアとしても
凛とした存在感があります。

吉田佳道さんのささなみかご。
ぜひ毎日の暮らしに取り入れてみてください。

いとう