2013-05-13

かごが生まれる場所: 岩手県 一戸町

世界各地に、脈々と伝わるかご編みの文化...

「かごが生まれる場所」シリーズでは、各産地の素顔を、さまざまな角度から
お伝えしています。


今日は、しなやかな鈴竹細工で知られる、岩手県の一戸町のお話です。

一戸町は、広大な岩手県の北端に近い、人口1万5千人ほどの町。

のどかな田園風景が広がっています

酪農や養蜂が盛んで、また粟・きびなどの雑穀の産地としても有名です。
漆塗りのお椀でよく知られる浄法寺や、焼き物の久慈にも近く、
この地域では、古来からの手仕事の多くが、今に守り伝えられています。


かごという点では、日本では、全国的に見ると真竹を使ったかごが主流ですが、
真竹の生育北限より北の地域では、鈴竹や篠竹など、笹の仲間が
多く利用されてきました。

ここ一戸では、鈴竹をつかったかご作りが発展しました。

細くしなやかな笹類を用いた竹細工は、真竹に比べ、材料の切り出しや
加工に力が要らないため、女性の作り手が比較的多いようです。
(とはいえ、決して楽な作業という訳ではありません。)


直径1cm弱の鈴竹を、4つ割にする道具

仕上がったヒゴの束。
シャラと心地よい音がしました。

一戸の鈴竹細工が、種類の多さで群を抜いている理由の一つは、
素材の柔軟性の高さにあるのでしょう。

またそこには、女性の作り手さんたちが、料理や裁縫などに必要な道具を
自分が使いやすいようにと工夫を重ねて作ってきた、
暮らしの姿が垣間見えるような気がします。


底になる部分の編みはじめ

人気の定番、市場かごも
一戸の鈴竹細工の一つです